第10回 「恋の大作戦」(2010年7月28日掲載) |

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先日、私が勤める結婚相談所に、婚約のため退会手続きに訪れた二人。女性は終始ニコニコしているのですが、私が驚いたのは男性の方。普段は淡々としている彼が、柔らかい表情をしているではありませんか。 |
そもそも、結婚相談所に入会する人はさまざま。共通することは、「結婚したい」という意思があるということでしょう。今回婚約に至った彼は、どちらかというと長く在籍していました。途中「もう、このまま独りでもいいかなって思うんですよね」と言い出した時期さえありました。
それでも、こうしてきっかけを形にすることができたわけです。彼と初めて会った時「出会いを求めて合コンに出たり、時間をかけてゆっくり相手を探すようなことは苦手なんです。性格もありますが、ゆっくりした時間も取れないので、出会うきっかけがありません。少しでもきっかけになれば・・・」と話してくれました。
それから彼は活動を始めましたが、最初の言葉通り、忙しい毎日を送っていました。それでも活動を休んだり、私との連絡を怠ることなく、結婚と向き合っていました。しっかりした彼は、女性からお見合いの申し込みも多く、交際に至ることもしばしば。ですが、交際が長続きしない、というのが彼の特徴。2、3度のデートで女性の方からお断りが来るのです。彼女たちからは「何だか冷たいんです」と言われていましたが、今回は…。
穏やかな笑顔の彼に、彼女のいいところを聞いてみると「努力するんです」とのこと。彼女は「私、良妻賢母になるわよ」と彼に言い続けたそうで、「自分でハードルを上げるから、大丈夫なのかなって思うのですが、その分努力してるところがすごいなって思うんです」と彼は教えてくれました。
きっかけを形にするのはその人次第。笑顔の彼女が最後に私に言いました。「作戦勝ちです」。なるほど、形にするには作戦が必要のようです。相手の出方を待つよりも、作戦立てて先手必勝。さて、私に必要なのは、作戦の企てかしら? |

第9回 「家族からのサポート」(2010年6月29日掲載) |

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結婚相談所を訪れる人の状況は、実にさまざまです。先日、私と同年代の女性がお母さんと一緒に来社されました。いわゆる、よくあるパターンか、と思いましたが、入会を検討しているのはお母さんの方。娘さんは付き添いだったのです。 |
一緒に説明を聞いた後、「ねえ、どう思う?」とお母さんが不安そうに娘さんに問いかけます。娘さんは一言、「自分のことなんだから、お母さんがしたいようにしたらいいのよ」。
さて、結婚カウンセラーの私が知るべきことは、結婚を希望しているお母さんが、どのような相手を望んでいるか、ということ。「私、家事が大好きなんです」とお母さん。すると「母は、いつも動いていて、じっとしていないんです。料理も得意、掃除だって大好きだし、時間があれば庭の手入れを一日中だってしている人なんです」と娘さん。「母は若々しくて元気なので、同じように気持ちが若々しい相手がいいと思うんです」とさらに付け加えました。
そして、「本当に、母は私のために頑張ってきたんです。せめて残りの人生は、自分のために楽しんでほしいんです」と娘さんは私に語ってくれました。
後日、お母さんが一人でみえました。入会するためです。後押ししたのはもちろん娘さん。
「娘が結婚を考える年代になりました。娘が結婚する時、せめて“両親そろって”という形で送り出したいんです。形だけって思われるかもしれませんが・・・」とお母さんは気持ちをそっと語ってくれました。
“結婚”を考えて活動をするということは、相手を探すために自分をアピールしなければなりません。日ごろから自分自身を知っていなければ、長所も短所も伝えられないのです。あなたのことを一番知っているのは、身近な家族かもしれません。
私は“結婚サポート”という仕事をしていて、何より心強いのは家族のサポート。さて、私も自分をアピールするため、家族に私の長所を聞いてみます。スムーズな回答であることを願うばかりです。 |

第8回 「心の信号機」(2010年5月21日掲載) |

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“ピンとこない”という理由で、お見合い相手を断るつもりだと友達が言いました。素朴な疑問。“ピンとくる”とは? |
そもそも、そんな感情を持ったことがあるのでしょうか?すると不思議なことに、既婚未婚にかかわらず、ほとんどの人が「ピンときたことがある」と答えるのです。ある独身の人が言いました。「ピンとくる人がいたら結婚しているわよ」と。別の人が言いました。「私はピンときたことがあるわ」。その相手とはどうなったか聞いてみると「続いていたら結婚してるわよ」と、ちょっと不機嫌。
「ピンときたことがある」という既婚者の友達に「ピンときて、この人と結婚するって分かったの?」予想外な答えと聞いてみました。すると「その人とは結婚できなかったのよ」と予想外な答え。「だったら結婚相手は?」と聞けば、「一緒にいて、なんとなく落ち着くから。背伸びも必要ないでしょ」と彼女は言いました。
フィーリングやタイミングは大切。あとはハプニングが起これば“恋”は生まれるもの。結婚は“ハプニング”より“行動力”が大切だと既婚者は言う。結婚できた人に、結婚できない独身者の気持ちは分からないけれど、自分の経験からアドバイスはできる。独身者は、分かってもらえないと嘆くより、ヒントをもらうことを心掛ける方が大切。
さて、「ピンとくる」の正体は?例えるならば「黄色信号」。つまり“注意”なのです。赤信号なら止まるけど、青信号なら心に留めず進むけど、黄色信号なら・・・?あなたは止まる?それとも進む?進んだ人は、注意の意味を受け取って、自分の中に新たな経験ができたのでは?行動したら反省して、行動しなかったら後悔する。
私は毎日ピンときて、上がったり下がったりの繰り返し。積み重なるのは貴重な経験。たくさん出会って傷ついて、反省したら新たな出会い。男女の仲だけでなく、仕事も友達も、経験しなければ感覚は磨かれないもの。待っていてばかりじゃ、大事な王子さまも誰かに連れ去られるかもしれませんね。 |

第7回 「親と子の結婚観」(2010年4月13日掲載)
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「うちの子を助けてください」と、結婚相談所に駆け込むご両親。この光景は決して珍しいものではありません。時には「こんなにいい子なんです」と、お見合い写真を持参する人もいるくらい。ひととおり、わが子の自慢と言い訳が終了すると、「結婚だけができないんです。何が悪いんでしょうか?」と質問があります。 |
私は、幸か不幸か独身の身で結婚相談所に勤務しているため、両親と向かい合って“わが子の結婚”について話し合うことがあります。とはいえ、正面から話をするのは、もっぱら母に限ります。「結婚を考えるような相手はいないのかって、お父さん心配してるわよ」と、父の気持ちを母から聞き、「相手がいたら連れてきてるわよ」と、母を通して父に返します。ある日、「30歳過ぎた娘が家にいるのは、田舎では恥ずかしいことだ」と父に告げられました。もっとも、父は私に話したことさえ覚えていないようですが、その時の私の複雑な気持ちは、言葉では表せません。母は父と相反し、私が「気になる人がいるの」と言えば、「へえ、どんな人?頑張ってアタックしなさいよ。作戦立てなきゃ!」と、なぜかノリノリ。アンバランスなようで、絶妙にバランスを保っている私の両親。
そして、気づいたことがまた一つ。“両親は結婚できたから、結婚できない子どもの気持ちは理解できない”ということ。「結婚ができないのは、何が悪いんでしょうか?」と質問するご両親に、私はお伝えしなければなりません。「原因は、ご両親にもあります」と。「親の心子知らず」とは言いますが、「子の心親知らず」とも言えます。独身の子どもに親としてできること、それは“ヘルプ”ではなく“サポート”です。
独身だから“今”感じることがあります。私はその気持ちを大切にし、「独身代表として目に見える形にするために、もう少しだけ独身でいることにしています」と、両親に言い訳させてください。“もう少しだけ”は、私の小さな願いですが・・・。
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第6回 「出会いの確率」(2010年3月11日掲載)
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「選び放題でいいわね」私が結婚相談所に勤めていることを知ると、多くの人がそんな言葉を私に投げかけます。「そうですね」私は笑顔で答えます、が・・・。 |
私は勤務して間もなく5年を迎えようとしています。現在30才独身。“選び放題”であれば、結婚していてもおかしくない状況。すると今度は「選びすぎてるんでしょう?」。私が相手を選んでいるのであれば、結婚相談所に入会している会員の誰より先に“条件のいい男性”を捕まえているかもしれません。最終的には「理想が高くて相手が見つからない人」となるわけです。
こんな会話になる時は、肝心なことが忘れられています。恋に落ちるのも、お見合いが実るのも、“両想い”でなければならないのです。「年収が高い人はどれくらいいますか?」という女性。「20代の女性と結婚したいんです」という40代の男性。“理想”は大切。けれど“理想”だけ膨らんだり、おいてけぼりになっている現実。私は多くの独身者の話を聞きながら、驚きと気づきの連続です。“選ぶ”ことは意識にあっても“選ばれる”ことは意識にないのです。選ぶ権利はあっても、選ばれる保証はありません。こんなことを伝えると結婚相談所が冷たいイメージかもしれませんが、“どんな人”を選ぶかによって確率も変わってきます。そう、大切なことは“今の自分自身を正しく知る”ことにあります。“理想が高い”とは、自分自身を過大評価した結果出てくる答えかもしれません。
「出会いの確率を上げるには?」答えはとってもシンプルです。とはいえ、答えが分かっても実行するのは難しいもの。私はまだ、実行してないということにしておきましょう。出会いは多くても、確率が悪い私の勝手な確率論。占い師は、自分自身のことは占えないと言いますから、誰しも仕事とプライベートは違いそうです。そんな理由で自分を慰めることは止めにしなければ、と思う今日この頃。理想と現実に生きる私を、王子様がどこかで待ちくたびれているかもしれません。
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