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*よろしく先輩 51話~55話*

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「流れのままに」
橋口 晋・紀子ご夫妻  長崎市在住
「流れのままに」橋口 晋・紀子ご夫妻長崎市在住
 “人生は全て次の二つから成り立っている。したいけれど、できない。できるけど、したくない”これはゲーテの言葉。さて、皆さんの人生はどうですか。「したいけど、できない」なんて諦めてはいませんか。“案ずるより産むが易し”と言うではありませんか。では、今日の二人に登場して頂きましょう。

 お見合い結婚だそうですね。
「正確には、双方の親戚同士が知り合いでして、紹介を受けたんです」四年前を懐かしむように晋さん。
 印象は、お互いどうでしたか。
「主人は優しそうで、真面目な感じでしたよ」
「彼女は、体型と同じようにコロコロとよく笑う女性でした」そう話す晋さんの横で、紀子さんは既に笑っています。
 それから結婚までに二年半ほどありますが、年齢を考えると少し長い期間の交際ですね。
「臨床心理士の資格を取る勉強がありましたから」と、晋さん。
 その間、紀子さんは不安を感じませんでしたか。
「特に何も感じませんでした。私はのんびり屋ですし、人生は成るようにしか成りませんからね」
 紀子さんの笑顔は絶えません。
 結婚当初から、奥さんの両親と同居しているとか。
「ええ、私の母は脚が不自由ですから、同居は最初から条件でしたので」
 紀子さんは、ここでも笑ってます。
 晋さんは、それでも問題なかったんですね。
「ええ。紹介される前から聞いてましたから」
 
 結婚後、お互いに変化はありますか。
「なにも無いですね、彼女は相変わらず笑ってばかりいますし・・・」
「主人は真面目なままですけど、でも意外に面白い人だと気が付きましたよ」
 
 まだまだ、経済的に大変だと晋さんは話します。
 それでも結婚して良かったと、今しみじみ感じるのだとか。
「先のことは考えても始まりませんからね。結婚は自然な流れのままでいいと思いますよ」

 “未来を予測する最善の方法は、自らそれを作り出すことである”パソコンの父と呼ばれるアラン・ケイは、そう述べています。現代を生きる我々には、考えさせられる言葉だと思いませんか、皆さん・・・。
 それにしても紀子さん、よく笑いますね。これが二人の“未来を予測する最善の方法”なんでしょうね。

「流れのままに」橋口 晋・紀子ご夫妻長崎市在住

2009年12月vol.62「よろしく先輩55

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「青い鳥」
原田 正樹・翠ご夫妻  (有)エス・アンド・エイチ・ラボ 代表取締役
「青い鳥」原田正樹・翠ご夫妻有限会社エス・アンド・エイチ・ラボ代表取締役
  チルチルとミチルは、魔法使いのお婆さんに頼まれて青い鳥を探しに出掛けます。思い出の国、夜の御殿、未来の国へ。けれども、どこにも青い鳥はいませんでした。    
 クリスマスの朝お母さんの声で目覚めると、家の鳥かごの中に青い羽が落ちていました。ふたりは、青い鳥は一番身近な所にいたことに気がつきます…。
 正樹さんは高校を卒業すると十九歳で東京に出ました。 
「ロック・ミュージシャンになりたかったんです」 そして、三十四歳まで頑張り長崎に戻りました。出島でコンサートを開くこともあったそうですね。
「でも、そろそろ親孝行をしないといけないと考えて、企業家のセミナーに行きました」 
 一方の翠さんは、お父さんが転勤族であったため、神奈川で生まれ、その後、下関、神戸、長崎を転々としました。東京で専門学校に通い、それから長崎で事業を始めていたお父さんの許に戻ったのだとか。
 そして企業家のセミナーに通い、経営の勉強を。
「今は、その会社の社員として働いてます」

  では企業家のセミナーで知り合ったんですね。 
「僕の方は、彼女のお父さんを仕事関係で知っていたんですが、まさか、あの小父さんの娘だとは思いませんでしたよ」 
 それから交際が始まったんですね。 
「うちの社員と二人で、クリスマスに彼女を誘ったんです」 
「私も予定がありませんでしたから、友だちと行きました」 
 結婚を意識したのはいつなんでしょう。 
「彼女は成績優秀だったんですが、その発表会が三月に高島であって、二十人ほどで泊り掛けで行った時に、いいなと」 
 正樹さんは素直に語ります。 
 そして八月に入籍、十二月に挙式。かなりスピード婚ですね。 
私の母が、“結婚は勢いだから”と後押しをしてくれましたから」翠さんは得心したようにうなづきます。

  さて、これからの夢は何ですか。 
仕事に共通性がありますから、一緒にやれれば楽しいと思いますね」と、正樹さん。 
「それに一軒家を手に入れたいですよ。私は、父が転勤族で、ずっと社宅住まいでしたから。それにペットも飼いたいですし」翠さんの笑顔も夢のように広がりましたよ。   

 なるほど。お互いに昔から身も心も転々として来たんですからね、ここらで家族だけの“鳥かご”を手に入れて欲しいものですね。

「青い鳥」原田正樹・翠ご夫妻有限会社エス・アンド・エイチ・ラボ代表取締役

2009年11月vol.61「よろしく先輩54

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「ハーモニー」
田上 富久・和代ご夫妻  長崎市長・㈱愛collectionノア代表
「ハーモニー」田上富・和代ご夫妻長崎市長・㈱愛collectionノア代表
  二人の高校生、小柄な少女チッチと、細く長身な男の子サリーの話をご存じですか。1962年から始まった漫画“小さな恋のものがたり”です。どこか甘く、せつなく、誰もが一度は経験しそうなお話です。今でも完結していないそうですから、随分長い高校生活なんですね。

 富久さんと和代さんが知り合ったのは高校時代。
「一年生の時は隣のクラスでね・・・」長身の富久さんが話し始めると、「三年生で同じクラスになりました」和代さんが、懐かしそうに続けます。
 その後、富久さんは福岡の大学、和代さんは長崎の大学に進学。それから交際が始まりました。今ほど交通事情はよくありませんでしたから、遠距離恋愛ですね。結婚を意識し始めたのはいつ頃なんでしょう。
「大学生になって三年ほど、私には暗い時代がありましてね・・・」富久さんは、五月病の症状が長く続いたのだそうです。「でも、彼女はその間精神的にずっと寄り添ってくれてましたから、有り難かったですよ。その恩返しにというか・・・」
「恩返しで結婚したの?」和代さんが詰め寄ります。そして二人は苦笑。

 結婚後、お互いの印象に変化はありましたか。
私から見ると、最初は恋人で、その後母親で、中だるみがあって、今は友達みたいな感じですね
私は、ずっと“同志”みたいな感じです
「結婚すると間違いなく人生経験の幅は広がりますね。」「質も深まっていくみたいな」
 夫婦生活上で何か約束事とか信条はありますか。
「約束ではありませんが、互いに束縛しないように心掛けてますね。好きな言葉は“悠々として急げ”かな」
「私は何があっても“大丈夫”をモットーにしています」

 もし、違う人生を歩めるとしたら、どんな生き方をしたいですか。
「才能があったらシンガー・ソングライターですね」
「私は昔から合唱をしてましたし、ハーモニーの歌声が好きですから、子守歌の歌手になりたいかな」

 それなら今からでも出来そうですね。富久さんが作詞・作曲して和代さんと歌う“長崎の子守歌”なんていかがですか。
 自然にほほ笑む二人。まるでチッチとサリーのように、今でも永遠の高校生みたいに見えますよ。

「ハーモニー」田上富・和代ご夫妻長崎市長・㈱愛collectionノア代表

2009年10月vol.60「よろしく先輩53

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「赤トンボ」
上戸 英俊・理枝ご夫妻  長崎市在住
「赤トンボ」上戸 英俊・理枝ご夫妻長崎市在住

 昼下がりの公園。緑濃い木々から沸き立つ蝉時雨をよそに、無数の赤トンボが飛び交っています。夏は山の方で過ごし、秋口になると再び平野部に戻ると言います。この頃には、片仮名の"キ"の字みたいに雌雄が繋がって飛んでいる光景を目にしますね。

 二人が知り合った経緯を教えて下さい。
「同業だけど違う会社の入っていたビルで働いていた時に見掛けたんです」英俊さんは目を細めます。
 それで自然に交際が始まったわけですね。
「いえ、ある時に突然彼女の姿を見掛けなくなって、それで彼女の先輩だった人に連絡先を教えて貰ったんです。ずっと、気になる存在でしたから」
「私は転職したんです。彼は特別な存在ではありませんでしたから、連絡を受けて驚きました」二つ年上の理枝さんは穏やかに話します。

 結婚までの五年間は、どんな交際だったのでしょう。
「波乱万丈でしたね・・・」理枝さんが英俊さんに語りかけるように視線を合わせ、続けます。
「・・・実は、その間に三回も別れたんです」
 原因は何だったんですか。
「まあ、僕のわがままだったんですね」
 それでも、最終的に結婚に至ったのは何故ですか。
「三回目は一年ほど別れてたんですが、ある日、私の家の近くで彼と偶然に出会いましたから、“これからどうするつもりなの”って言い寄りました」
「彼女が一番素敵だったことに気付きましたよ」
 少し時間と距離を置いたのが良かったんですね。今は幸せですか。
「勿論です」「彼は一緒にいて楽しい人なんです」

 そんな過去を振り返る二人も、結婚七年目。共働きなので一緒に過ごす時間が少ないのが今の最大の悩みだと言います。“人には添うてみよ”とは申しますが、互いに心底から理解し合うのはなかなか難しい事なんですね・・・。
 おやおや、インタビューは終わったのに、二人は車を置いたまま仲良く手を繋いで歩いて行きますよ。まるで、秋口の赤トンボみたいに・・・。

「赤トンボ」上戸 英俊・理枝ご夫妻長崎市在住

2009年9月vol.59「よろしく先輩52

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「風の来た道」
濵松 和夫・美香ご夫妻 ㈱浜松建設 代表取締役
「風の来た道」濵松和夫・美香ご夫妻 ㈱浜松建設代表取締役

 風はどこで生まれるのでしょうか。子供の頃は不思議でなりませんでした。空気は、高気圧から低気圧に向かって流れます。その気圧を決めるのは気温。同じ温度になろうとして空気が移動するんですね。
では、ここ深江の“風びより”にはどんな風が吹いているのでしょう・・・。

 どのようにして知り合ったのですか。
「主人の従姉妹と私が友達だったんですが、ある日その家に主人が遊びに来て・・・」
「22歳の時です。とにかく可愛い女性でしたよ
 それで、どのように接近を試みたんでしょう。
「男女7~8人の友達を集めて飲み会を開いたんです」
 勿論デートの口実ですがと、和夫さんは笑います。
 当時は、島原で銀行に勤めていた美香さん。深江で材木店を営む和夫さんとは、よく会えたのでは。
「いいえ、月に一回くらいでした」
「商売をしてましたから、結構忙しくて」
 どんなデートをしてたんでしょうか。
「喫茶店に行ったり・・・」「お好み焼きとかな」

 25歳で結婚したそうですが、直後に普賢の災害がありましたね。大変だったでしょう。
「それを機に諫早に移って建築業を始めました」
 森山の“風の森”深江の“風びより”の原点ですね。
主人は、何をするにもギリギリまで私には話さないから、いつも驚くことばかりなんですが
 眼鏡の似合う美香さんは、それでも爽やかな笑顔で和夫さんを見詰めます。
 ところで、話は前後しますが、結婚を決めたポイントは何だったのでしょうか、和夫さん。
「はあ・・・それはですね、何だろう・・・」
 高校時代にはサッカー選手を目指していたそうですがこの質問は“パス”で逃れるつもりですかね、美香さんに目で助けを求めてますよ。

 建物の間を散策していますと、剪定挟みを片手に和夫さんが手当たり次第に小枝を切り落とし始めました。
「木は、こうして目線の前を透かしてやると風が通るんです」
 なるほど。無闇に切ってるんじゃないんですね。
 美香さんが、その後をついて歩きます。すると木々の梢を揺らして風が吹いてきましたよ。きっと、知り合った日と同じ風かもしれませんね。

「風の来た道」濵松和夫・美香ご夫妻 ㈱浜松建設代表取締役

2009年8月vol.58「よろしく先輩51

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